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名古屋大学医学部附属病院腎臓内科日記

当教室の後期研修医の日記も随時更新中です。

慶応大訪問

8月31日、山形県鶴岡市にある慶応義塾大学先端生命科学研究所を訪問してきました。
同研究所との共同研究も4年目に突入しました。

この研究所は“メタボローム解析”という新しい分析手法の世界最大規模の研究所です。
メタボローム解析とは、生体に含まれている何千種類もの代謝物質を一斉に測定して各代謝物の濃度から生体の生物学的情報を取得する技術で、医療分野だけでなく、食品や環境分野でも、とても注目されている最新の研究概念です。この研究所では、医療、食品、環境分野でメタボローム解析を広く展開しているそうです。私達はメタボローム解析を使って腎臓病の新しいバイオマーカーを見つけたり、病気が発症する仕組みを解明するために共同研究をしています。

会議の後は恒例のラボ見学ツアーをしてきました。
この研究所を初めて見学する人は、施設の素晴らしさに必ず圧倒されます。

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曽我先生(右から3番目)はメタボローム解析の世界的リーダーです。
我々の試料を分析して戴いているのが平山先生(右から2番目)です。

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ずらっと並んでいるのがメタボローム解析で使われるCE-MSという分析装置で、1台5000万円もするそうです。家が買えますね。
CE-MSはこの部屋だけで25台もあり、日夜稼働して、我々が送った血液や尿もここで分析されています。

他の部屋にも、見たこともない最新鋭の機器が所狭しと並んでいて、我々は説明を受ける度に「へ~」「ホ~」「スゴイですね~」と言うばかりでした。

この研究所ではとても地域貢献に力を入れています。所内には、分析機器を操作するスタッフの方々が何十人も働いているのですが、すべて地元採用の方々だそうです。さらに、地元の高校生にも門戸を開いて、地域社会に雇用の面でも教育の面でも貢献されています。また、山形県はお米や日本酒、農産物、魚介類がとても美味しいことで有名ですが、メタボローム解析技術を使って美味しい化学成分や健康に良い化学成分の解明にも取り組み、地元の一次産業を最新の科学技術で支えていこうとする取り組みが印象的でした。

夜、山形県の大自然の恵みに含まれる秘密を明らかにするべく我々も味覚を駆使してメタボローム解析してみましたが、とても美味しいこと以外は何もわかりませんでした。


秋山真一
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